曹操とゲーム理論

「三国志」の主役の一人である曹操。
三国志演義において曹操は朝廷を牛耳っていた董卓を暗殺しようとして失敗。
逃走中に一緒になった陳宮と共に父の義兄弟である呂伯奢のところに逃げ込む。

幸い歓待を受けて部屋で休んでいると刃物を研ぐ音や「一気に殺せ」という言葉も聞こえてきた。
曹操の首には高額の懸賞金が懸かっていたので家人が自分たちを殺すつもりだと察した二人は呂家の者を皆殺しにした。

ところが実際には豚を捌く準備をしていただけだった。
二人が呂家から逃げようとすると前から酒を買ってきた呂伯奢が戻ってきた。

そして曹操は命の恩人である呂伯奢を刺殺した。

曹操の残虐性や冷酷非道さを印象づける為の場面と思われがちだが実はここに曹操の合理的思考がよく現れている。
たとえ誤解に基づく出来事であったとはいえ家人を皆殺しにされた呂伯奢が自分たちを許してくれる可能性は極めて低い。
そうなれば通報されて自分たちが捕まり処刑される危険性は高まったと言える。
ここまで想定できればその懸念を取り除くために呂伯奢を亡き者とするのは合理的な判断だと言える。たとえそれが倫理や道徳、仁義に悖る行為であったとしても。

人生で重要な事は
「事をなす前にそれがどういう結果をもたらすかよく考える」

自分がこうアクションを起こせば相手はこうリアクションを起こすだろう。
そうしたら次に自分は・・
というように先を読んでから行動しないと何をやっても失敗ばかりすることになるだろう。

何か大きな決断をする時には必ず一度立ち止まって深呼吸をし、その起こそうとしている行動がどんな結果を齎すのか熟慮すべきである。
もっとも状況によっては即断を求められる事態もあるだろうがその結果を想像する事を省略してはいけない。

曹操の逸話を色々と読む限り彼は卓越した「ゲーム理論」の実践者だと言えよう。
また別項で取り上げてみたい。

ゲーム理論についてはこの本が一番オススメ。

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